FWAP Fukuoka Wall Art Project 2025
入賞

「森(川久保沢)」

津田翔一

生まれ育った長野県長野市信更町三水の「川久保沢」と呼ばれる山中の森を描いた。そこは杉の植林がわずかに見られるものの、ほとんど人の手が入らない野生の森であり、私にとっては窓を開ければ日常的に目に入る、最も身近な風景でもある。 この作品は、身体や記憶の奥底に蓄積された森の色彩、光、空気の湿度、森の中で響き合う音の数々を辿りながら描くことで、私自身の要素(感覚や記憶等)を媒介とした「純粋な風景体験」を定着させた。作品全体に広がる青や紫、深い緑の色調は、時間帯や天候、わずかに差し込む光によって刻々と変化する森の表情を反映し、生命の輝きと時の流れ、そして記憶が重層的に積み重なる様を示唆している。 川久保沢の森と、私自身の体験とが結びつき、静けさの中にうごめく無数の気配を孕んだ、動的な風景として立ち上がっている。

材質・画材

キャンバス・油彩

津田翔一

津田翔一

1984年長野県生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。現在は油彩での表現を中心に映像や立体を組み合わせたインスタレーションで発表し、固有の実感に根差した身近な物語(≒〈いと〉)、例えば生まれ育った場所とそこでの日常生活に位相を穿ち(≒〈洞窟〉)、題材とする。また、活動に伴って〈洞窟(≒単位世界)〉や〈いと(≒物語[り])〉などの新しい言葉=概念を少しずつ提案している。

主な受賞歴、展示歴など

受賞歴

2021年 「シェル美術賞展2021」入選、東京
2021年 「第23回雪梁舎フィレンツェ賞展」入選、新潟・東京
2015年 「群馬青年ビエンナーレ2015」入選、群馬
2014年 「トーキョーワンダーウォール2014」入選、東京
2011年 「第5回V.A.A.Dビジュアルアート大賞」最優秀賞、福島
2009年 「サンフランシスコ号漂着400周年記念公募展」大賞、千葉

展示歴

2025年 「ふうけいのまにまに」信州高遠美術館、長野
2024年 「令和5年度メディア芸術クリエイター育成支援事業企画展示」長野・東京
2024年 「長野県ゆかりのアーティストステージ」キッセイ文化ホール、長野
2023年 「トライアル・ギャラリー2023」伊那文化会館、長野
2022年 「油彩画展 ~+ 覚知 ka~」長野県立美術館、長野
2021年 「油彩画展 ~明るい洞窟~」長野県立美術館、長野
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