本作は大地を題材に制作したペン画である。自身の足元にある大地を見つめ、砂粒や枯葉、石など画面に構成しながら描いた。ペン画はここ数年で始めた表現であるが、ペンにおける繊細な線やインクによるモノトーンの世界観には魅力を感じている。
本作を描くにあたり、大地をじっくりと眺めてみた。そこには木々から役目を終え枯れ落ちた葉っぱや私たちが踏みつけた土塊や枝などがあった。誰からも気づかれず風化していき、次第に忘れ去られていく世界。そのなんとも言えない寂寥感や空虚感を本作に込めて描いた。
作品のポイント
何気なく足元にある地面、そこにある宇宙
材質・画材
インク・ケント紙
吉井 宏平
1987年福岡県福岡市生まれ。2009年に九州産業大学芸術学部美術学科を卒業し、同大学大学院に進学。2013年に博士号(芸術)を取得する。その後、福岡を拠点に作家活動を行い、個展を9回開催(福岡7回、東京2回)する。アクリル絵の具を中心に様々な画材を用いながら都市風景を描いており、近年はペン画で地面や植物なども制作している。現在は福岡市立福翔高等学校で指導教諭として教鞭を取りつつ作家活動を行っている。
主な受賞歴、展示歴など
受賞歴
2023年 |
「Fukuoka Wall Art Project2023」入賞 |
2015-17年 |
「FACE展」入選 |
2014年 |
「シェル美術賞 2014」木ノ下智恵子審査員奨励賞 |
2014年 |
「青島国際芸術ビエンナーレ」招待出品 |
2013年 |
「第12回南島原市セミナリヨ版画展」長崎県教育委員会賞 |
2012年 |
「第11回南島原市セミナリヨ版画展」読売新聞長崎支局賞 |
2012年 |
「清須市第7回はるひ絵画トリエンナーレ」優秀賞 |
2009-12年 |
「第27-30 回上野の森美術館大賞展」入選 |
2008年 |
「アクリル美術大賞展 2008」美術の窓賞 |
展示歴
2023年 |
「アートプロGALA」福岡 |
2019年 |
「福岡市美術館市民ギャラリーA」福岡 |
2019年 |
「アートプロGALA」福岡 |
2016年 |
「アートプロGALA」福岡 |
2015年 |
「アートスペース羅針盤」東京 |
2014年 |
「アートプロGALA」福岡 |
2012年 |
「ギャラリー銀座フォレスト」東京 |
2012年 |
「アートプロGALA」福岡 |
2010年 |
「ギャラリーSEL」福岡 |