私がこの絵を描こうと思ったのは、空を見上げたからでした。その日は雨上がりで、まるで私を照らすように真っ直ぐに抜けていく青い空を、私は見上げました。その明るさとは裏腹に、まるで私に恨みでもあるのかと言わんばかりに、遠くから暗くじっとりした雲たちが私を見ていました。「閉じ込めてやる」「一生そうやって上を向いて生きていろ」と声が聞こえたのです。それはこの苦しい時代を生きている私への皮肉のようでした。一生明るく眩しく上を向いて生きていられるわけがない、ということをわかっているようでした。
上を見続けることは足元が見えないことでもあります。地に足がついているのかいないのかわからない。そんな不安感を持ち続けながらそれでも上を向いて希望に目を向けて生きていかなくちゃいけない。世の中はそう問いかけます。ネガティブな感情の現れである白蛇が、ネチネチとしつこく私の足元をついて回ります。本当はこんな世界を抜け出して空へと上がりたいのに、重たくはっきりとした白蛇が足元にずっしりのしかかり、今も離さないでいます。
メリハリのある画面作りを目指しました。
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