FWAP Fukuoka Wall Art Project 2024
入賞

「上を向いて生きよう」

まちどり このみ
入賞「上を向いて生きよう」:まちどり このみ

私がこの絵を描こうと思ったのは、空を見上げたからでした。その日は雨上がりで、まるで私を照らすように真っ直ぐに抜けていく青い空を、私は見上げました。その明るさとは裏腹に、まるで私に恨みでもあるのかと言わんばかりに、遠くから暗くじっとりした雲たちが私を見ていました。「閉じ込めてやる」「一生そうやって上を向いて生きていろ」と声が聞こえたのです。それはこの苦しい時代を生きている私への皮肉のようでした。一生明るく眩しく上を向いて生きていられるわけがない、ということをわかっているようでした。

上を見続けることは足元が見えないことでもあります。地に足がついているのかいないのかわからない。そんな不安感を持ち続けながらそれでも上を向いて希望に目を向けて生きていかなくちゃいけない。世の中はそう問いかけます。ネガティブな感情の現れである白蛇が、ネチネチとしつこく私の足元をついて回ります。本当はこんな世界を抜け出して空へと上がりたいのに、重たくはっきりとした白蛇が足元にずっしりのしかかり、今も離さないでいます。

作品のポイント

​​メリハリのある画面作りを目指しました。

材質・画材

キャンバス アクリル 折り紙 麻布 クレヨン マーカーペン 新聞紙

まちどり このみ

まちどり このみ

“すなおにえがこう“を制作テーマに、カラフルでありながらどこかダークで懐かしさを感じさせる世界観を「ミクストメディア」で表現する19歳のアーティスト。ニックネームは「まちどりちゃん」。

2023年3月佐賀女子高校美術コースを卒業。同年4月から福岡デザイナー・アカデミー(旧九州デザイナー学院)に入学し現在在学中。 幼稚園のスケッチ会で先生に描いた絵を褒められたことから絵を描くことが好きになり、高校2年の夏に「ミクストメディア」という表現方法に出会う。

夢はたくさんあるが、その中でも”自分の気持ちを伝えられないこどもたちにアートを通して「表現すること」の大切さと楽しさを伝えていくこと”を目標にしている。

まずはこどもたちのことを深く理解するために「自由研究家」としての活動も開始。こどもたちに人気のコンテンツや流行を「こどもカルチャー」と称し、多様な観点からブログを執筆している。

主な受賞歴、展示歴など

受賞歴

2023年 「21世紀アカデメイアキャラクターコンペティション」最優秀賞
2023年 「博多区文化・芸術展 グラフィックデザインの部」特別賞
2023年 「佐賀新聞高校生クリエーターコンテスト」入選
2022年 「第64回 西日本読書感想画コンクール」特選
2022年 「第104回 佐賀県美術協会展」石本秀雄賞受賞
2021年 「第60回 佐賀県高等学校デッサンコンクール」準特選
2021年 「第1回 いのちのリレーポスターコンテスト」佐賀県腎臓病協議会長賞受賞

展示歴

2023年 「まちどりちゃんのまち」個展
2023年 「、展」佐賀女子高校卒業制作展
2022年 「第72回 佐賀県美術展覧会」洋画部門
2022年 「第104回 佐賀県美術協会展」洋画部門

お問い合わせ先

Fukuoka Wall Art Project 運営事務局

MAIL:fwap@break-net.com
TEL:080-2115-0787(平日10:00~16:00)