生まれ育ち、現在も制作拠点である長野県長野市信更町三水の森を、敢えて思い出して描いた。窓を開ければ見える身近な風景でありながら、記憶をたどって描くことで、純粋な感情や体験を呼び起こしたのだ。
特にこの作品では森の様々な音が、私の中にモザイクのように重なり合った。木々のざわめき、鳥たちのさえずり、野生動物のうなり、そして遠くから聞こえる車の音まで、多様で雑多な音が、色彩豊かなパッチワークのように現れ、ある種の混沌とした森のイメージを生み出して結実した。
作品のポイント
長野県長野市信更町三水の森を描いた。
材質・画材
キャンバス 油彩
津田 翔一
1984年長野県生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。
現在は油彩での表現を中心に映像や立体を組み合わせたインスタレーションで発表し、固有の実感に根差した身近な物語(≒〈いと〉)、例えば生まれ育った場所とそこでの日常生活に位相を穿ち(≒〈洞窟〉)、題材とする。また、活動に伴って〈洞窟(≒単位世界)〉や〈いと(≒物語[り])〉などの新しい言葉=概念を少しずつ提案している。
主な受賞歴、展示歴など
受賞歴
2021年 |
「シェル美術賞展2021」東京 |
2021年 |
「第23回雪梁舎フィレンツェ賞展」新潟、東京 |
2015年 |
「群馬青年ビエンナーレ2015」群馬 |
2014年 |
「トーキョーワンダーウォール2014」」東京 |
2011年 |
「第5回V.A.A.Dビジュアルアート大賞」最優秀賞、福島 |
2009年 |
「サンフランシスコ号漂着400周年記念公募展」大賞、千葉 |
展示歴 -個展-
2022年 |
「油彩画展 ~+ 覚知 ka~」長野 |
2021年 |
「油彩画展 ~明るい洞窟~」長野 |
展示歴 -グループ展-
2024年 |
「令和5年度メディア芸術クリエイター育成支援事業」企画展示、長野、東京 |
2024年 |
「長野県ゆかりのアーティストステージ」長野 |
2023年 |
「トライアル・ギャラリー2023」若手作家公募個展、長野 |
2022年 |
「市内作家によるアートグループ展2022」長野 |